
院長:近江お気軽にご相談ください!
好きなことができなくなる、というのはじわじわとつらいものですよね。毛糸を引っ張ろうとした瞬間、針を持った時、布をつまんだ時に親指の付け根がズキッとする。そんな経験が積み重なっていませんか。
楽しみにしていた趣味の時間なのに、痛みで途中でやめざるをえなくなってしまう。その痛みの原因のひとつに、母指CM関節症があります。この疾患は手先を使う趣味をお持ちの方に特に多く、見逃されやすいのが特徴です。
適切に向き合うことで、また趣味の時間を取り戻せる可能性があります。ぜひ最後まで読んでみてください。


大切な趣味の時間を痛みで諦めないために、一緒に原因から向き合っていきましょう


手芸や編み物は一見ゆったりとした趣味に見えます。しかし実際には、親指と人差し指でつまんで引っ張ったり、細い針を握り続けたりと、親指への集中した力が繰り返し発生しています。積み重なると、関節への負担は思った以上のものになります。
特に問題になりやすいのが、親指の付け根にある手根中手関節(CM関節)です。この関節はつまむ、握る、回すといった動作の要となる部位で、手芸や編み物のほぼすべての動作でフル稼働しています。
年齢とともに関節の軟骨が少しずつすり減ってくると、同じ動作でも痛みが出やすくなります。40代以降の女性に多い母指CM関節症は、更年期前後のホルモンバランスの変化も発症に関わることがあり、手先を使う趣味の方は特に注意が必要です。
忙しい日々の中で趣味の時間は心の支えになります。だからこそ、痛みを我慢してどうにか続けようとしてしまいがちですが、それが結果的に悪化につながることもあります。
母指CM関節症が進んでくると、手芸や編み物の場面でさまざまな症状が現れるようになります。初期は趣味の最中だけ痛みが出る程度でも、進行するにつれて日常のあらゆる動作でつらさを感じるようになってしまいます。早めに向き合うことが、趣味を続ける上での大切なポイントです。
よくあるサインとして、親指の付け根がズキズキと痛む、毛糸や針をつまむたびに鋭い痛みが走る、しばらく使っていると付け根が腫れぼったく感じる、などがあります。
また朝の最初の一手が特に重くて痛い、しばらくすると少し楽になる、という方も多いです。これは関節内の炎症が影響していることが多く、症状が続くようなら早めに確認することをおすすめします。
趣味だけでなく、瓶のふたが開けられない、鍵をひねることができない、スーパーの袋が持ちにくいなど、日常の何気ない動作にも影響が広がってきた方は、より注意が必要なサインです。
親指の付け根がぽっこりと膨らんできた、という変化に気づいた方もいるかもしれません。変形が固定されてしまう前に適切なケアを始めることが、趣味を長く楽しめるかどうかの分かれ目になります。
どんな動作でつらくなるのかを知っておくだけで、少し工夫しやすくなります。よく使う動作と出やすい症状の目安を整理しましたので、自分の状態と照らし合わせてみてください。
| よくある動作 | 出やすい症状の目安 |
|---|---|
| 針や棒針を持ち続ける | 親指の付け根の鈍い痛みや疲れ |
| 毛糸をつまんで引っ張る | つまんだ瞬間のズキッとした痛み |
| 布を引っ張ったり整えたりする | 親指に力が入らない感じ |
| ハサミや道具を長く使う | 握った時の付け根への圧迫感 |
趣味の後に手がいつもより疲れやすくなってきた、という感覚も早めのサインです。当てはまるものがあれば、一度状態を確認してみることをおすすめします。
手芸や編み物を始める前に、親指の付け根にある母指球をやさしくほぐしておくことは、CM関節への負担を和らげるひとつの方法です。
ただし、セルフケアはあくまで日々のメンテナンスの補助として活用するもので、自分の状態に合った方法かどうか、まずは専門家に確認してもらった上で取り入れるのが理想です。自己流で続けると、かえって負担がかかることもあるためです。
一般的な母指球ほぐしの手順としては、まず手のひらを上に向けてひざの上に置きます。反対の手の親指の腹を、母指球のいちばん張っている部分にそっと当て、小さな円を描くように30秒ほどゆっくりほぐします。
強さは痛気持ちいい手前くらいで、押し潰すのではなく皮膚をやさしく動かすイメージが大切です。終わったら親指を軽くグーパーして、動きが軽くなっているか確認してみてください。
入浴後など身体が温まっているタイミングで行うと、よりほぐれやすくなります。毎日続けることで柔軟性の維持が期待できますが、痛みが強い時期は無理をせず、専門家の指示に従って行うようにしましょう。
当院では母指CM関節症に対して、痛みの出ている場所だけでなく、身体全体の動きを評価しながらアプローチしています。
手先の細かい動作を長く続けるには、肩や肘、手首の動きがバランス良く機能していることも大切です。どこかの動きが制限されていると、親指への負担が知らず知らずのうちに増えていくことがあります。
カイロプラクティックでは関節に主にアプローチするため、CM関節自体の調整も行います。これは関節を整えることで動かした時の親指への負担を軽減し、趣味の動作をしやすい状態に近づけていくことを目的としています。
また日常的に続けられるセルフケアの方法もあわせてお伝えしますので、自己流で悩むよりも、状態に合った形で安心して取り組んでいただけます。趣味を楽しみながら状態を保てるように、一緒に考えていきます。
手芸や編み物などの趣味は、自分のペースで集中できる、心が整う時間でもあります。その時間が親指の痛みで奪われてしまうのは、つらいことだと思います。
母指CM関節症は、早めに対処するほど趣味を継続しやすくなります。痛みがある状態で無理に続けることは、変形を進めるリスクにもつながりますので、違和感が続くようなら早めに状態を確認してほしいです。
一人で「これくらいは仕方ない」と抱え込まず、セルフケアの方法ひとつとっても、自分の状態に合ったものを選ぶことが大切です。気になったタイミングでいつでもご相談ください。好きなことを長く続けていけるようにサポートさせていただきます。

