
院長:近江お気軽にご相談ください!

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おはようございます、と言いたいところですが、朝目が覚めた時に顎が痛くてすっきり起きられない、そんな朝を繰り返していませんか。昨日は特に何もしていないのに、なぜか朝になると顎がだるい、痛い、口が開けにくいという症状で悩んでいる方は意外と多くいます。


起床時に顎が痛くなる原因のひとつとして、顎関節症が関わっていることがあります。顎関節症は顎関節やその周囲の筋肉に機能的な問題が生じることで起こりますが、特に就寝中の行動や姿勢が翌朝の症状に大きく影響します。
今回は朝に顎が痛くなる理由とその背景について、カイロプラクティックの視点からお伝えします。


朝の顎の痛みには、寝ている間の身体のサインが隠れています
日中は特に顎の痛みを感じないのに、朝目が覚めると顎がだるい、痛い、という症状が出る場合、その多くは睡眠中の顎や首への負担が原因として考えられます。
起きている時間は意識で筋肉を緩めることができますが、就寝中はそのコントロールが働かないため、無意識に顎に力が入り続けてしまうことがあります。その積み重ねが翌朝の症状として現れます。
朝の顎の痛みで最もよく見られる原因のひとつが、睡眠中の歯ぎしりや食いしばりです。歯ぎしりは就寝中に上下の歯をこすり合わせる動作で、食いしばりは強く噛みしめた状態が続くことを指します。
どちらも当事者は気づいていないことがほとんどで、起床時の顎の疲労感や痛みによって初めて気づく方も少なくありません。
睡眠中の食いしばりは日中の何倍もの力が顎にかかることがあり、咬筋や側頭筋といった咀嚼筋が過度に緊張した状態で朝を迎えることになります。この筋肉の疲労と緊張が、朝起きた時の顎の痛みやだるさとして感じられます。
TCH(歯列接触癖)とは、上下の歯を無意識に接触させ続ける癖のことです。本来、上下の歯は食事や会話の時以外は数ミリ離れているのが正常な状態です。
しかしTCHがある方は日中だけでなく睡眠中も顎の筋肉が緊張したままになりやすく、朝起きた時に顎が重だるい、こわばっているという感覚につながります。
うつ伏せで寝ると顔が横に向いた状態で長時間過ごすことになり、顎関節に偏った圧力がかかります。横向きで寝る場合も、顎が枕や腕に押しつけられる形になると顎への負担が増します。
寝相は意識でコントロールするのが難しいため完全に改善することは容易ではありませんが、枕の高さや硬さを自分の身体に合ったものに変えることで、首や顎への負担をある程度軽減することができます。


精神的なストレスが高い時期は、睡眠中の食いしばりや歯ぎしりが増えやすくなります。また睡眠の質が低下すると身体の回復が追いつかず、顎周りの筋肉の疲労が蓄積しやすくなります。
朝の顎の痛みが仕事の繁忙期や精神的に疲れている時期に重なる方は、ストレスと顎の症状の関係を意識してみることが大切です。
朝だけの症状だからと様子を見ている方も多いですが、放置することで症状が広がったり慢性化したりするリスクがあります。顎の痛みが続くことで顎周りの筋肉が常に緊張した状態になり、頭痛や肩こり、耳の詰まり感、めまいといった全身症状に発展するケースもあります。
早い段階で原因を把握して対処することが、症状を広げないためにも重要です。
朝の顎の痛みが続く場合、顎関節症が進行している可能性があります。顎関節症には関節内の関節円板(かんせつえんばん)のズレや変形が関わるケースもあり、初期段階で適切にアプローチすることで進行を抑えることができます。
口を開けるとカクカクと音がする、口が大きく開かないといった症状が朝の痛みと並行して出ている場合は、早めに専門家に相談することをおすすめします。
朝の顎の症状を改善するためには、睡眠中の顎への負担を減らすことと、顎周りの筋肉や関節の状態を整えることの両面からアプローチすることが大切です。
起床後のケアだけでなく、寝る前にセルフケアを取り入れることも回復を促す上でとても有効です。できることから少しずつ取り組んでいきましょう。
朝起きた後すぐにしっかり口を開けようとすると、緊張した筋肉に急なストレスがかかります。起床後はまず顎周りを軽くほぐすことから始めてみてください。
顎の下や頬に手を当てて優しく円を描くようにマッサージしたり、口をゆっくりと小さく開閉する動作を繰り返したりするだけでも、筋肉の緊張を少しずつ緩めることができます。
朝の症状の改善には、就寝前に顎周りの緊張を緩めてから眠ることも効果的な場合があります。寝る前に咬筋や側頭筋を指の腹で優しくほぐしたり、ゆっくりとした深呼吸で全身の緊張を和らげたりすることで、睡眠中の食いしばりを軽減する助けになります。
翌朝の状態が変わってくることを実感できる方も多いため、ぜひ習慣として取り入れてみてください。
当院では、朝の顎の痛みに対して顎関節の動きや筋肉の状態を丁寧に評価し、頸椎のバランスや姿勢も含めて総合的にアプローチしています。顎関節症のセルフケアとして咬筋や側頭筋のマッサージはよく知られていますが、それだけでは不十分なケースもあります。
当院の視点では、顎の動きに深く関わる舌骨筋群(ぜっこつきんぐん)のバランスを見極めることも非常に重要だと考えています。
舌骨筋群は顎の下から首にかけて広がる筋肉群で、顎を開ける動作や飲み込む動作に関わっています。咬筋・側頭筋に加えてこの舌骨筋群の状態を丁寧に評価することで、どの筋肉にどのようなアプローチが必要かを個別に判断することができます。
セルフケアの方法は一人ひとりの身体の状態によって異なります。同じ朝の顎の痛みでも、原因となっている筋肉や関節の問題は人それぞれ違います。どの筋肉をケアするべきか、どのような動きが有効かをあなた自身の状態に合わせて提案できることが、専門家によるアドバイスの大きな強みです。
自己流のセルフケアで思うように改善しない方は、ぜひ一度ご相談ください。
朝の顎の痛みは、身体からの大切なサインです。毎朝繰り返される症状を「いつものこと」と流さず、原因を把握して対処することが快適な毎日への一歩になります。ひとりで悩まずに、あなたの状態をしっかりと評価した上で今できる最善のアプローチをご提案します。

