
院長:近江お気軽にご相談ください!

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ふらっとする、なんとなく視界が揺れる、頭がぼんやりする、こんな症状が続いているのに、耳の検査や内科では「異常なし」と言われた経験はありませんか?
実は、めまいの一部には首の機能の乱れが関係しているものもあります。「頚原性めまい(Cervicogenic Dizziness)」と呼ばれるこの状態は、近年の研究で注目が高まっており、2025年に発表された国際的なレビュー論文でもその仕組みと対応について詳しくまとめられています。
2025年にベルギー・イタリア・オーストラリア・スウェーデンの研究者グループが発表した文献レビューによると、めまいや立ちくらみは成人の15〜20%が年間に経験する一般的な症状です。
そのうち首・肩の痛みを同時に抱えるケースがとても多く、前庭専門外来を受診しためまい患者の57%に首・肩の問題が見られたと報告されています。特に、首の痛みや可動域の低下とセットで現れる「回転しない種類のめまい(ふらつき・浮遊感)」が頚原性めまいの特徴とされています。
首の深部には固有受容器という、頭や身体の位置・動きを脳に伝えるセンサーが密集しています。このセンサーが正常に機能することで、私たちは目・耳・首の情報を統合して「今、自分がどの向きにいるか」を把握しています。
首に問題が起きると、このセンサーからの情報が乱れ、脳が受け取る「身体の位置情報」と「目・耳からの情報」が食い違う状態が生まれます。この「感覚のミスマッチ」が、ふらつきや不安定感、浮遊感として感じられると考えられています。
さらに、この状態が慢性化すると、脳が感覚のバランスをうまく再調整できなくなり、症状が長引きやすくなることも分かっています。ストレートネックや長時間のデスクワーク、スマホ使用による姿勢の変化が、このセンサー機能を少しずつ低下させる可能性があります。
以下のセルフチェックリストを参考にしてみてください。
3つ以上当てはまる場合は、頚原性めまいの可能性を念頭に専門家への相談をおすすめします。
まず大切なのは、めまいは脳卒中・脳腫瘍・心疾患・内耳疾患など、早期対応が必要な深刻な病気のサインである可能性があるという点です。
めまいの症状が現れた際は、自己判断せず、まずはかかりつけ医や耳鼻咽喉科・神経内科などの医療機関を受診し、適切な検査・診断を受けることを強くおすすめします。
その上で、「検査をしても異常が見つからない」「治療を続けているがなかなか改善しない」という場合、首や背骨の機能的な問題が関係している可能性が考えられます。
研究では、脊椎のモビリゼーション(関節の動きを改善する手技)や筋膜リリース、頚部の運動療法がめまいの症状を軽減することが複数の臨床試験で示されており、「有効性を支持する証拠あり」として評価されています。
また、首へのアプローチと前庭リハビリテーション(目と頭の協調トレーニング)を組み合わせることで、より効果的な改善が期待できるとも報告されています。
「病院では異常なしと言われたのに、ふらつきや浮遊感が続いている」という方は、カイロプラクティックケアを次の選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。


- De Hertogh W, Micarelli A, Reid S, Malmström EM, Vereeck L, Alessandrini M. Dizziness and neck pain: a perspective on cervicogenic dizziness exploring pathophysiology, diagnostic challenges, and therapeutic implications. Front Neurol. 2025 Mar 17;16:1545241.