
院長:近江お気軽にご相談ください!

院長:近江お気軽にご相談ください!
「自分は片頭痛持ちで」とおっしゃる方は、当院にいらっしゃる方の中でもとても多いです。ただ、お話を聞いていると、なんとなく「頭痛持ち=片頭痛」ということで言っている方も多い印象があります。


頭痛にはいくつかの種類があり、タイプによってケアの方向性がまったく変わります。この機会に片頭痛の特徴を改めて整理して、ご自身の症状をセルフチェックしてみてください。
「なんとなく片頭痛っぽい気はするけど、確信が持てない」という方にこそ、ぜひ読んでいただきたい内容です。


他の頭痛と混同されているケースもあります。まずは症状の特徴を整理するところから始めましょう
頭痛は大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」に分けられます。一次性頭痛は、脳や身体に明らかな病気がなく、頭痛そのものが主な症状です。片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛などがこれに当たります。
一方で、二次性頭痛は、脳出血や髄膜炎などの病気が原因で起きる頭痛で、早急な対応が必要なケースもあります。まずはこの違いを知っておくことが大切です。
繰り返す頭痛のほとんどは命に関わるものではありませんが、以下のような特徴がある場合は、片頭痛かどうかを確かめる前に、まず医療機関への受診を最優先にしてください。
今まで経験したことがないような突然の激しい頭痛、発熱・嘔吐・首のこわばりを伴う頭痛、手足のしびれや麻痺・ろれつが回らないなどの神経症状を伴う頭痛、50歳以降に初めて起きた頭痛、頭部を打った後から続く頭痛は、重篤な疾患のサインである可能性があります。
このような頭痛が出た時は、ためらわず救急を含めた受診を検討してください。
医療機関への受診が必要なサインがない場合、次に把握しておきたいのが一次性頭痛のタイプです。日常でよく見られる頭痛には、片頭痛・緊張型頭痛・群発頭痛・頚原性頭痛があります。
このうち片頭痛と緊張型頭痛は混同されやすく、頚原性頭痛は首の問題が原因で起きる頭痛であることから、見逃されやすいタイプの一つです。それぞれの特徴を整理していきましょう。
ここでは、片頭痛かどうかを確かめるための目安を整理します。以下の内容はあくまで参考であり、確定診断には専門家への相談が必要ですが、ご自身の頭痛の傾向を知る手がかりとして活用してください。症状の特徴と、それぞれが何を意味するのかも一緒にお伝えします。
まず、下記のチェックポイントを見てみてください。
| チェック項目 | 片頭痛の傾向 |
|---|---|
| 痛みの場所 | 頭の片側(こめかみ・目の奥)に出やすい |
| 痛みの性質 | ズキンズキンと脈打つような拍動性の痛み |
| 痛みの強さ | 中等度から重度で、日常生活や仕事に支障が出る |
| 身体を動かした時 | 階段の上り下りや歩行で痛みが悪化する |
| 吐き気・嘔吐 | 頭痛とともに吐き気や嘔吐が起きる |
| 光・音・においへの反応 | 光や音、においが不快でたまらなくなる |
| 持続時間 | 4時間から72時間ほど続く |
| 頭痛の頻度 | 月に数回繰り返す |
「吐き気や嘔吐がある」あるいは「光や音に敏感になる」という状態に加え、上の表の項目が2つ以上当てはまる場合、片頭痛を疑うことになります。さらにこのような発作が5回以上繰り返されている場合は、専門家への相談をおすすめします。
片頭痛には「前兆あり」と「前兆なし」の2タイプがあります。前兆とは、頭痛が始まる前に現れる一時的な神経症状のことで、代表的なものが「閃輝暗点」と呼ばれる視覚症状です。
目の前にギザギザした光の輪がちらついて視界が部分的に見えにくくなるもので、20〜30分ほどで消えた後に頭痛が始まることが多いです。「目がおかしくなってから頭が痛くなる」という経験をされている方は、前兆のある片頭痛の可能性があります。
「自分の頭痛はどのタイプかわからない」という方のために、代表的な頭痛タイプの主な違いを整理しました。痛みの性質・身体を動かした時の変化・吐き気や光過敏の有無、この3点が見分けるポイントになります。
| 頭痛タイプ | 痛みの特徴 | 主な原因・背景 |
|---|---|---|
| 片頭痛 | 片側・拍動性・動くと悪化・吐き気・光音過敏 | 血管の拡張、自律神経の乱れ、ホルモン変動など |
| 緊張型頭痛 | 両側・締め付け感・肩こり・首こりを伴いやすい | 筋肉の緊張、姿勢不良、ストレスなど |
| 頚原性頭痛 | 後頭部から首筋にかけての痛み・片側に出ることも | 頚椎の機能低下、首まわりの構造的な問題 |
| 薬物乱用頭痛 | 毎日のように出る頭痛・朝方に多い・薬が効きにくい | 鎮痛剤の使いすぎによる反跳性の頭痛 |
頚原性頭痛は、首の骨(頚椎)の機能低下が原因で起きる頭痛で、片頭痛と症状が似ることもあります。片頭痛と思って対処していたら、実は頚椎の問題だったというケースも少なくありません。
また、薬物乱用頭痛は、月に10日以上、鎮痛剤を飲む習慣が続いている方に起きやすく、薬を飲んでいるのに頭痛が治まらない、むしろ頻繁になってきたという方は注意が必要です。
「これは片頭痛かもしれない」と感じた時、次にどうすれば良いのかを整理しておきます。何も行動しないまま毎回やり過ごすより、まず身体の状態を把握することが大切です。
いつ、どのような状況で頭痛が起きたかを記録する「頭痛ダイアリー」は、専門家が頭痛の原因を判断する上でとても有効なツールです。
痛みの強さ・持続時間・その日の睡眠・食事・天気・月経周期など、気になる情報を書き留めておくだけで十分です。記録を見せるだけで状況が伝わりやすくなるので、ぜひ習慣にしてみてください。
天気がくずれる時や低気圧が近づくと頭痛が出やすいという方は、頭痛が出てからケアするのではなく、普段から身体の状態を整えておくことが大切だとされています。
気圧などの外的な変化に対して過剰な反応をしにくい身体をつくっておくことが、気象変化に振り回されにくい毎日につながります。頭痛が出てから薬で対処するを繰り返すだけでは、根本的な変化はなかなか見られません。
頭痛のタイプによっては、姿勢の改善や呼吸の整え方、背骨まわりのセルフケアで対処できることもあります。たとえば、緊張型頭痛や頚原性頭痛であれば、首や肩まわりの緊張をゆるめるストレッチや、デスクワーク中の姿勢を見直すことが症状の軽減につながることがあります。
大切なのは、自分の頭痛のタイプをきちんと見極めた上で、その頭痛に合ったケアを選ぶことです。間違ったアプローチはかえって悪化につながることもあるため、まずはご自身の頭痛の特徴を整理することから始めてみてください。
「自分は片頭痛持ちだから」と決めつけてしまう前に、一度ご自身の症状を丁寧に振り返ってみることをおすすめします。頭痛のタイプを正しく把握することが、適切なケアへの第一歩です。姿勢や身体の使い方、普段からのセルフケアも含めて、一人で抱え込まず、どんな小さな疑問でも、気軽にご相談ください。

