
院長:近江お気軽にご相談ください!

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手首や親指の付け根がズキッと痛む。そんな経験、最近増えていませんか?育児や家事、デスクワークでふとした時に「あ、また痛い」と感じている方は少なくないと思います。もしかしたら、その痛みはドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)かもしれません。


「テーピングを貼ったら少し楽になった気がする」という話を聞いて、自分でも試してみたという方もいるでしょう。でも実際のところ、テーピングってどのくらい効果があるものなのでしょうか。今回はその疑問にしっかりとお答えしていきます。


テーピングは正しく使えば心強いサポートになりますが、それだけで根本を変えることはできません
ドケルバン病とは、親指を動かすための腱が、手首の親指側にある腱鞘という「トンネル」の中で炎症を起こした状態です。このトンネルが狭くなり、腱が通るたびに摩擦が生まれ、痛みや腫れにつながります。
いわゆる一般的に「腱鞘炎」と言われる状態の多くが、このドケルバン病にあたることも多いです。
症状が出やすいのは、タオルを絞る、赤ちゃんを抱き上げる、瓶のふたを開けるといった動作です。「親指を動かす度に手首がズキッとする」という方は、この疾患を疑ってみる価値があります。
女性、とくに産後や更年期の時期に多く見られ、デスクワークやスマートフォンの多用でも起こりやすい傾向があります。
結論から言うと、テーピングには一定の効果はありますが、あくまで「補助的なサポート」としての役割です。テーピングで炎症そのものを治すことはできませんが、うまく使えば日常生活の中で痛みを軽減し、悪化を防ぐ助けにはなります。
テーピングを貼ることで期待できるのは、主に「少し動きやすくなる」「少し痛みが和らぐ」という感覚です。その感覚を活かして、ストレッチやセルフケアをしっかり行うことが本来の目的です。テーピングはそのための「環境づくり」と考えると、位置づけがわかりやすいかもしれません。
「テーピングを貼っていれば大丈夫」という考えは危険です。痛みが緩和されることで、かえって無理をしてしまい悪化するケースもあります。テーピングはあくまで「今の状態で生活を乗り切るための道具」として活用するのが賢い使い方です。
テーピングをいざ自分で試そうとしても、「どこに貼ればいいかわからない」「貼り方が合っているのか不安」という方も多いと思います。実は、テーピングの効果は貼り方ひとつで大きく変わります。
大切なのは、まず専門家に自分の状態を評価してもらい、自身の症状に合った貼り方を教えてもらうことです。同じドケルバン病でも、症状の強さや動作のクセ、どの動きで痛みが出るかは人それぞれです。
「なんとなく固定すればいい」という感覚で貼り続けても、十分な効果が得られないことがほとんどです。
テーピングには大きく分けて、動きをしっかり制限する非伸縮タイプと、身体の動きに沿って使う伸縮タイプがあります。どちらが自分に向いているかは、症状の状態や使う場面によって異なります。ここでは、どちらのタイプにも共通する基本的な注意点をお伝えします。
手首は日常生活で手を洗ったり、濡れたり汚れたりする機会がとても多い部位です。そのため、他の部位と比べてテープが剥がれやすく、粘着力も落ちやすくなります。
基本的には1日1回を目安に貼りなおすことが大切です。剥がれかけたテープをそのままにしておくと、皮膚トラブルの原因にもなりますので注意してください。
固定感を高めようとして、テープをきつく巻きすぎてしまうことがあります。指先にしびれを感じたり、手の色が変わる場合はすぐに外してください。テーピングの基本は「ぴったりフィット、余裕あり」です。血流を妨げない程度に固定することが、安全に使い続けるうえで重要です。
皮膚が弱い方や、過去にテープでかぶれたことがある方は、粘着力の弱いタイプを選ぶか、使用前に少量で確認してから使うようにしてください。かぶれや赤みが出た場合は使用を中止し、症状が続く時は皮膚科に相談しましょう。
テーピングをしながら、日常の中でできるセルフケアも取り入れてみてください。症状の改善をサポートするうえで、無理なく続けられる工夫が大切です。
「できるだけ使わないようにする」というのは正しいですが、現実には育児や仕事があって難しい方がほとんどです。そこで重要なのが、痛みを誘発する動作のやり方を少し変えることです。
抱っこの際に手首を使いすぎず腕全体で支える意識を持つ、ペットボトルを開ける時は両手を使うなど、小さな工夫の積み重ねが負担を減らします。
痛みや腫れがある時は、氷や保冷剤をタオルに包んで10〜15分ほど冷やすことが有効です。熱感がある時は、温めるよりも冷やす方がよいケースがほとんどです。「温めたら楽になる気がする」という方もいますが、急性期にむやみに温めると炎症が強まる可能性がありますので注意してください。
ストレッチは炎症が落ち着いてきた段階から慎重に取り入れるのが基本です。痛みが強い時期に無理に伸ばすと、かえって炎症を悪化させることがあります。
テーピングで痛みが少し和らいだ感覚があったら、その時こそセルフケアをしっかり行うチャンスです。親指をゆっくり反らせる動作や、手首を柔らかく回す程度から始めて、痛みが出ない範囲で行うことが大切です。
テーピングで一時的に楽になったとしても、根本の状態が変わっていなければ再発は時間の問題です。テーピングや湿布を繰り返し使いながら「なかなか治らない」「また再発してしまった」という方が多くいらっしゃいます。
ドケルバン病が繰り返す背景には、手首だけの問題ではない場合があります。肩甲骨の動きが硬い、頚部の可動性が低下しているといった全身のバランスのくずれが、手首や親指への過度な負担を生んでいることも少なくありません。
テーピングで症状を抑えながらも、なぜその部位に負担が集中しているのかを探る視点が、本当の意味での改善につながります。
セルフケアとテーピングを試しても症状が変わらない、もしくは悪化している場合は、早めに専門家に評価してもらうことをおすすめします。特に以下のような状態は注意が必要です。
これらのサインが出ている時は、手首だけでなく全身のバランスを含めた評価が必要になることがあります。
テーピングはドケルバン病のつらい日常を支えてくれる心強い道具です。しかし、テーピングだけに頼り続けることには限界があります。大切なのは、テーピングを活用しながら、なぜ手首に負担がかかっているのかを根本から見直すことです。
手首の痛みは「使いすぎ」だけが原因ではないことも多く、身体全体のバランスやクセ、動き方のパターンが関係していることがよくあります。テーピングで今の状態をしのぎながら、本当の解決に向けて一歩踏み出してみてください。
気になることがあればいつでも気軽にご相談いただければと思います。

