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テニス・野球・水泳・バレーで肩が痛む共通の理由

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こんにちは、スポーツカイロプラクターの近江です。テニスのサーブで、野球の投球で、あるいは水泳のクロールやバレーボールのスパイクで、肩の前側に痛みを感じたことはありませんか。

競技は違っても、腕を頭上に大きく振る動作を繰り返すスポーツでは、共通して上腕二頭筋長頭腱炎が起こりやすいことが知られています。

院長:近江

競技によって負担のかかり方は少しずつ違います

目次

オーバーヘッド動作が共通のリスク

テニス、野球、水泳、バレーボールは、一見すると別々の競技のように見えます。ボールを打つ、投げる、泳ぐ、叩くというように、動きの見た目はまったく異なります。

ですが腕を頭上に振り上げる、あるいは大きく回すという動作を繰り返すという点で、実は共通した身体の使い方をしています。この共通点が、上腕二頭筋長頭腱炎のリスクにもつながっています。

上腕二頭筋の長頭腱は肩の骨に刻まれた細い溝の中を通っており、腕を大きく動かすたびにこの溝の中で腱がこすれる動きが生じます。この構造そのものが、繰り返しの動作に対して弱いという特徴を持っています。

オーバーヘッド動作を繰り返すことも、腱に摩擦のストレスが蓄積していく要因のひとつだと考えています。1回の動作では問題がなくても、練習や試合を積み重ねるうちに、少しずつ組織へのダメージが蓄積していくのです。

二関節筋であることの意味

上腕二頭筋は、肩の屈曲と肘の屈曲の両方に関わる二関節筋です。一つの筋肉が二つの関節をまたいで働くという構造は、身体の中でも特徴的な仕組みです。肩だけでなく肘の使い方も、この腱への負担に影響してきます。

オーバーヘッドスポーツでは、腕を振り上げる時に肩の屈曲と肘の動きが連動して起こるため、どちらか一方に無理があると、もう一方の関節での代償が起こりやすくなります。

例えば肘の伸展や回内といった動きに制限があると、その分を肩関節の動きで補おうとして、腱への負担が増えることがあります。テニスのサーブで肘の使い方に癖がある選手や、水泳のキャッチ動作で前腕の回旋がスムーズでない選手には、こうした代償のパターンがよく見られます。

つまり肩だけでなく、肘や前腕の使い方まで含めて評価する必要があるということです。

周囲の筋肉バランスとの関係

肩の安定性には、いくつもの筋肉のバランスが関わっています。三角筋や小胸筋、肩甲挙筋、僧帽筋上部といった筋肉と、ローテーターカフと呼ばれる深層の筋肉群とのバランスがくずれることも、肩へのストレスにつながります。

表層の大きな筋肉が過剰に働き、深層の安定筋がうまく機能していない状態では、肩関節の動きの軸が安定しません。

ローテーターカフは肩関節を関節窩の中心に保つ役割を担っているため、この働きが弱くなると、腕を振る際に上腕骨頭がわずかにずれた位置で動くようになります。この不安定さを補おうとする動きの中で、上腕二頭筋の腱に余計な負担がかかってしまうことがあります。

特に僧帽筋上部や肩甲挙筋のような表層の筋肉が緊張しやすい方は、肩をすくめるような姿勢が習慣になりやすく、その状態のまま腕を振り上げると、深層の筋肉が働くべきタイミングでうまく機能しないことがあります。

日常生活でのデスクワークや緊張しやすい生活習慣も、こうした筋肉バランスのくずれに影響することがあります。

体幹と股関節との連携

これらのスポーツの実際の動きやパフォーマンスを見れば想像しやすいと思いますが、体幹や股関節周り、殿筋群との連携がとても大切になっています。投球やスパイクの動作は、下半身で生み出した力を体幹を通じて腕へ伝えるという流れで成り立っています。

この連携のどこかに弱さがあると、末端である肩や腕がその不足分を補おうとして、余計な負担を背負うことになります。

股関節や殿筋群がしっかり働いていれば、地面からの反力を効率よく上半身へ伝えることができますが、この土台が不安定だと、腕の振りだけで力を生み出そうとしてしまいます。

野球のピッチングでいえば、軸足の股関節でうまく力をため込めない選手は、上半身の力に頼った投球フォームになりやすく、結果として肩への負担が増える傾向があります。フォームの見た目だけを追いかけていても、この根本の連携までは見えてきません。

当院での評価の考え方

当院ではプレーを続けるための痛みへの対処はもちろん行いますが、それだけでなく、痛みが出ている肩と反対側の股関節周りまで必ず確認しています。身体は左右非対称に使われることが多いため、離れた場所の状態が症状に関係していることが少なくありません。

フォームの改善そのものは、パフォーマンスコーチなど専門の指導者に委ねる部分も多くあります。競技特有の技術面の細かい調整は、それぞれの専門分野に任せるべきだと考えているためです。

当院ではあくまで人間の身体の使い方としての視点からフォームを評価し、介入していくことを大切にしています。技術指導とは異なる角度から、身体の土台となる部分を整えることが役割だと考えています。

セルフケアにつなげるための評価

選手自身が自分の身体をしっかり評価してもらい、どこのバランスを整える必要があるのか、そのためにどのようなエクササイズをすればよいのかを理解しておくことが理想的です。

それがわかっていれば、練習や試合の前にセルフケアとして取り入れられるようになります。自分の身体の癖を知っているかどうかで、日々のウォームアップの質も変わってきます。

評価結果を一方的に伝えるだけでなく、選手自身が納得した上で取り組めるよう、なぜその部分を整える必要があるのかという理由まで丁寧に共有することを心がけています。

他分野の専門家との連携

必要に応じて、チームのアスレティックトレーナーなどとも連携を取りながら進めることもあります。異なる専門性を持つ立場が協力し合い、統合的なアプローチができることが、選手にとって一番大切なことだと考えています。

それぞれの専門家が持つ視点を組み合わせることで、一つの視点だけでは見えなかった課題が明確になることもあります。

テニスも野球も水泳もバレーボールも、腕を大きく使うという共通点がある以上、上腕二頭筋長頭腱炎のリスクは誰にでも起こり得ます。競技特性を理解した専門的な視点から、なぜその痛みが出ているのかを一緒に見極めていきましょう。いつでもお気軽にご相談ください。


院長:近江

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