
院長:近江お気軽にご相談ください!

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「腰の痛みは長年のつきあいだけど、最近は膝まで痛むようになってきた」——そんな声を、施術の現場でよく耳にします。


腰と膝、一見すると離れた場所の不調ですが、実はこのふたつには深いつながりがあります。その鍵を握っているのが、骨盤の中にある小さな関節、膝の痛みとも密接に関わる仙腸関節です。
今回は、腰痛と膝の痛みがなぜ同時に起こりやすいのか、仙腸関節がどのように関わっているのかを、できるだけわかりやすく解説していきますね。



仙腸関節へのアプローチ直後に、膝の症状がふっと軽くなる方をこれまで多くみてきました
仙腸関節は、背骨の土台である仙骨と、骨盤を構成する腸骨をつなぐ部位です。可動域はわずか数ミリほどですが、上半身の重みを支えながら、歩行や立ち座りの度に衝撃を分散させる役割を担っています。
この部位には強靭な靭帯が幾重にも張り巡らされており、本来はとても安定した構造をしています。しかし出産や長時間同じ姿勢(特に座り姿勢)を続けること、片足に重心をかける癖などが積み重なると、靭帯や周囲の筋肉のバランスが左右で偏りやすくなります。
この左右差が骨盤帯全体のバランスに影響し、その上に乗っている腰椎や、その下に連なる股関節・膝関節にまで波及することがあります。腰だけ、膝だけの問題として別々に考えられがちですが、実際にはひとつの土台のバランスの偏りが両方に現れているケースが少なくありません。
仙腸関節を含む骨盤帯のバランスの偏りが腰と膝の両方に影響を及ぼす理由には、身体の構造的なつながりが関係しています。
仙腸関節を含む骨盤帯には、中殿筋や梨状筋といった殿筋群が付着しています。この殿筋群は骨盤帯の左右のバランスを支えると同時に、股関節から大腿骨を安定させる働きも担っています。
骨盤帯のバランスに左右差が生まれると、付着している殿筋群の緊張度合いにも左右差が出やすくなります。すると大腿骨の向きがわずかに変化し、結果として膝のお皿である膝蓋骨が正常な軌道から外れて動く、いわゆるトラッキングの乱れにつながることがあります。
膝蓋骨のトラッキングが乱れると、階段の昇り降りやしゃがむ動作で膝の前面に痛みが出たり、膝を動かす度にポキポキとした音が鳴りやすくなったりします。膝だけを評価してもらっても変化が出にくいという方の中には、骨盤帯や殿筋群のバランスが背景にあるケースが実際にあります。
この関係は一方通行ではありません。長年の腰痛によって腰まわりの筋肉がこわばり、姿勢や歩き方が変化した結果として、仙腸関節を含む骨盤帯のバランスに左右差が生まれることもあります。
反対に、骨盤帯のバランスの偏りが先にあり、それを庇うような姿勢が続いた結果、腰に負担が蓄積して腰痛につながるケースも少なくありません。どちらが先であっても、腰と膝の痛みが同時に存在している場合は、骨盤帯を軸に全体を見直す価値があります。
仙腸関節そのものに由来する痛みは、お尻や太もも裏側に広がる関連痛として感じられることがあります。膝の裏側の重だるさを膝そのものの問題と捉えて膝ばかり気にしていても、なかなか変化が出ない背景に、こうした関連痛が隠れている場合もあります。
骨盤帯のバランスの偏りが関係している場合、腰と膝それぞれに特徴的なサインが現れやすくなります。当てはまるものがないか確認してみてください。
| 部位 | よくみられる症状 |
|---|---|
| 腰・骨盤まわり | 片側だけの鈍い痛み、長時間座ると悪化する違和感 |
| お尻・股関節 | 座骨あたりの重だるさ、片側だけの突っ張り感 |
| 膝 | 階段の昇降時の痛み、動かす度のポキポキという音 |
| 歩行時 | 左右で歩幅が違う感覚、片足に体重をかけにくい |
特に「腰は右側だけ痛いのに、膝は左側が痛む」というように、左右で症状の出る側が異なる場合は、骨盤帯のバランスの左右差が関わっている可能性があります。片側の靴底だけが極端にすり減っている方も、同様のサインとして見逃さないようにしてください。
腰と膝をそれぞれ別の問題として扱われ、湿布や電気を続けても症状がぶり返してしまう、という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
それは、痛みが出ている場所と、本当の原因がある場所が違うために起きています。仙腸関節を含む骨盤帯のバランスを見過ごしたまま、症状が出ている腰や膝だけにアプローチしても、根本的な変化にはつながりにくいのが実情です。
骨盤帯を軸に、殿筋群の状態や膝蓋骨のトラッキングまで含めて全体を評価していくことが、遠回りしない近道になります。
仙腸関節を含む骨盤帯や股関節の左右のバランスを丁寧に評価し、偏りのある部分に的確にアプローチすることは、カイロプラクティックが得意とする領域のひとつです。
骨盤帯のバランスが整うと、付着している殿筋群の働きも安定しやすくなり、大腿骨から膝蓋骨にかけてのアライメントが整うことで、膝への余分な負担が和らいでいくことが期待できます。実際に、骨盤帯へのアプローチ直後から膝の違和感が軽くなったと感じる方は少なくありません。
日常生活では、脚を組む癖を控えて左右均等に体重をかけることを意識するだけでも、身体のバランスの安定に役立ちます。腰と膝、どちらの痛みも「別のもの」と切り離さず、ひとりで悩まずにお気軽にご相談ください。

